こんにちは。名古屋市西区のWEB/ホームページ製作会社[Aki Web Design]です。
今日は実例ベースで考察をしていきたいと思います。不動産賃貸業者=大家さん、不動産投資家向けの記事です。
目次:不動産賃貸業向けの物件HP製作は有用か?
1.東区のデザイナーズ住宅「白壁ふたば荘」について
2.不動産賃貸業における最大リスクは空室
3.物件HPを費用対効果の視点から考える
4.物件HPへの誘導とアクセス数→成約数の関係(後編にて記載)
5.物件HPを製作するべき物件について(後編にて記載)
6.製作費20万円代〜当事務所での物件HP製作について(後編にて記載)
不動産投資家は物件HPの製作を検討すべし
当事務所の開設当初から「所有している物件のHPを製作したい」という主に大家さんからのお問い合わせはありました。しかし、まだまだ物件HPを製作している大家さんは少なく、公開されている情報は断片的です。
この度、当事務所では新築物件のプロデュースを行い、物件HPの製作から満室までの運用を行いました。以下に簡単ですが、その情報を公開していきたいと思います。
1.東区のデザイナーズ住宅「白壁ふたば荘」について
先日の記事でも上げましたが、今年に入ってから以下の物件のHPを製作しました。
名古屋市東区白壁のデザイナーズマンション「白壁ふたば荘」
詳細はHPを見ていただくとして、ハウスメーカーの出来合いプランではなく、1から設計を考えオーダーメードで作った賃貸住宅です。
当事務所では本業のWEB製作という枠組みに捕らわれず、設計事務所の選定、プランの検討、インテリアの調整や現場の大工さんとのMTGなど全面に渡ってフロントに立ちました。※オーナーからご依頼を請けるという立場ではなく、当事務所も出資をしたという立場での参画となります。
その白壁ふたば荘が、先日、満室を達成しました。
竣工から2カ月、入居開始から1カ月での達成で、手前味噌ですが現況を考えるとそれなりにスピード達成といえるでしょう。
入居付けの不動産仲介会社によると、今年の名古屋における新築市場は供給が大変多く、また物流に手を取られ引っ越し業者が仕事を請けられない状況で、会社の3月異動がずれこんでいて、例年にない大変過酷なシーズンだったようです。
私の知り合いの大家さんの物件も、半分も埋まっていないという状況がザラで、資金の持ち出しが発生してしまって頭を抱えてらっしゃいました。
そんな中、上記の状況ということで白壁ふたば荘について色んな方面から聞かれることが増えています。
2.不動産賃貸業における最大リスクは空室
当事務所は不動産業者ではないので、詳細は避けますが、不動産賃貸業者いわゆる「大家さん」にとって最大の悩みは空室です。
家賃が入ってこないとローンを支払うことができませんし、人が住んでいないことで物件自体も傷んでしまいます。
しかし、人口減少が叫ばれて久しい現段階においても、新築の着工件数は変わっておらず、マクロな視点で見れば空室率は高まるばかりという状況で、同事業は大変な過渡期を迎えています。
そのため、各業者(大家さん)は物件自体に特色を出したり、入居募集の方法を工夫したり、とあの手この手で入居者の獲得合戦を行っているわけです。
そんな中で意識の高い大家さんが行っているのが物件のHP製作です。
仲介業者に頼らず自分の力で入居者を募集できれば、空室のリスクをぐっと減らすことができるからです。今回、当事務所で請け負った「白壁ふたば荘」も同様の理由でHPを製作しました。
3.物件HPを費用対効果の視点から考える
結果的に言うと「白壁ふたば荘」では物件HPの製作は成功だったと言えると思います。
具体的な成果として、全8戸のうち2戸のご入居がHP経由のお問い合わせから生まれました。平均の賃料単価が9万円(共益費含)で、平均4年間※住んでいただくと仮定した際(※日本賃貸住宅管理協会「平均居住期間データ」より)単純な金額バリューで、9万円×12カ月×4年×2戸で、864万円が生まれたこととなります。
もう少し突っ込んで「物件HP製作における費用対効果」という視点で、物件HPの製作費用と削減できた費用を比較してみます。
まず同HPの製作費は当事務所の「スタンダードパック」を採用してますので、ざっくり60万円ほどです。
削減できたコストはまず仲介業者に支払う「仲介手数料」です。本物件では家賃の2カ月を指定していますが、これが2部屋分0円になりました。9万円×2カ月×2部屋で36万円となります。(※手数料は大家さんと仲介会社の関係にもよるので2か月より少ない場合も多い場合もあります。今回はあくまで一例です。)
また、この2つのお部屋で入居が遅かったと仮定した場合の機会損失も、プラスとマイナスのベクトルが異なりますが削減できたコストと考えることとします。その場合、仮に1カ月入居が遅かったと仮定すると、9万円×1カ月×2部屋で18万円となります。
この時点で60万円の費用に対し、36+18=54万円が回収されており、ほぼトントンとなっていますので、この後、2回転目の入居募集からは単純なプラスが増えていくということになります。
勿論、入居者との対話ツールとしての役割や、ブランドイメージの向上など数字に表れない副次的な効果もありますし、もしかすると、HP経由ではない入居者の中にもHPを見たことが入居の一因になっているという方がいるかもしれません。
ほか、仲介業者へのアプローチという点でも、物件を知ってもらいやすく、紹介してもらいやすくなったという効果を聞いています。営業トークの元になるという意味で有用だったのでしょう。
こう考えると、物件HPの製作は費用対効果に優れていると思います。
以降は次回に続きます。近日中の更新をお待ちください。
2018/8/27追記:後編を記述しました。大変お待たせしました。
ひろたか