Googleロゴ刷新|フラットデザイン全盛期に考えるべきこと

こんにちは。ひろたかです。
 

最初のブログは当事務所の紹介とか成り立ちを書こうと思っていたのですが、
Googleのロゴが刷新されたというタイムリーな発表がありましたので、
そちらを優先したいと思います。(詳細は以下の動画参照)
 

たかが1企業のロゴ刷新ですが、Webデザインの世界では、すごい大きなことで、
発注する側の皆様にも大きな影響をもたらすことになると思います。
今回はそのインパクトの大きさと、皆様への影響を説明していきます。
 


 
さて、まずはGoogle社についてですが、もはや説明不要の企業でしょうか。
アメリカの、いや世界の学生ベンチャーで最も成功した企業、
かつ、インターネット業界の最大手です。
 
検索エンジンのほか、youtubeなどの各種Webサービス、
androidなどのソフトウェア開発を行っており、
IT業界でその恩恵を受けていない企業はないでしょう。
 
さらに優秀な人材を集めることでも知られ、アメリカの看板に
{first 10-digit prime found in consecutive digits of e}.com
(以下の画像参照)
Google-Job-Ad-Equation-crop
の広告を出し、アクセスできた(正確にはそのサイトでも似たような問題を出し絞込)
学生を採用面接に案内する等、ユニーク、かつギークな試験を実施しており、
また、狭き門を突破した人材にはそれなりの報酬が与えられます。
 
そのため、世界中の最優秀層の就職先として人気を博しています。
 
前置きが長くなりました。
 
そんな影響を持つGoogleがロゴをフラットデザインに刷新したことで、
今後、世界中のデザイナーがフラットデザインを採用することと思います。
 
「そんなの何年も前から言われてたじゃないか!」
という方もいらっしゃると思いますが、そうではないのです。
 
主にIT業界ではApple社がiPhoneに搭載されるiOSに施して以来、
フラットデザインは業界の主流になってはいました。
 
マイクロソフトも早々とWin8でタイル(メトロ)というアイディアを出し、
搭載を決めていました。(正確にはメトロは少し趣が違うようですが、
大きく分類するとフラットになりますので、ここではそう記載します。)

 

そもそもフラットデザインとは、「エフェクトを最小限にする」をコンセプトに
出来る限りシンプルな構成を目指したデザインです。
エフェクトを排除するため、影やグラデーションは入りません。

(下図参照)
 
Flat-Design

(出典:getprismatic.com)
 

ここで、似て非なるデザインに「マテリアルデザイン」というものがあります。
 
マテリアルデザインとは、「より直観的に触れるように」
と考えられたデザインコンセプトで、紙がそこに存在しているような
見た目を目指したデザインで、実在するすべてのエフェクトは、
少ないながらも取入れの対象となります。
(詳細は以下の動画参照。少ないながら影やエフェクトがあります。)
 

 
GoogleはAndroid(5.0 lolipopから)からこちらを搭載していました。
そのため、Androidのアイコンには影が入ったものがあるのです。
 
以後、Googleがロゴで採用したフラットデザインを
Androidに採用してくるのかはまだわかりません。
 
デザインの成り立ちから言えば、Androidだけはフラット化しないとも考えられます。
 
しかし、自分たちがトレンドを生み出すことにこだわり続けていたGoogleが
会社の顔ともいえるロゴをフラット化したことは、間違いなく
デザイン業界(特にIT関連)に大きなインパクトを与えることになります。
 
Googleのデザイナー間でも、本当にフラットを採用するのか
相当の議論があったことでしょう。
決め手は何だったのかを是非聞いてみたいものです。
 
いずれにせよ、IT業界最大手のGoogleが採用したことで、
時代の潮流がフラットデザインにあるとはっきりしたわけです。
 
以後、少なくともデザイナーは次の大きなコンセプトが現れるまで
フラットデザインを使用する事を躊躇しなくなるでしょう。
 
フラットデザインはシンプルであるため、模倣がしやすく、
誰でも何となくはデザインできてしまうものです。
 
しかし、シンプルなものにこそプロと素人の技術差が出ます。
 
誰でもピカソの絵を見て、「なんだこれ、子供の絵じゃん。」
と思ったことがあると思います。
「ゲルニカ」然り、「泣く女」然り、少なくとも模写することは簡単に見えます。
 
しかし実際にやってみると分かるのですが、あの絶妙なバランスを
うまくとることは豊富な経験と裏付けられた確かなデッサン力がなければ難しく、
それを0から生み出すのは至難の業です。
 
丁度、昨日、東京オリンピックのロゴデザインが白紙に戻りました。
佐野氏は多摩大学の教授職に就いていたプロ(自称)でしたので、
プロ=安全、とは言い切れませんが、フラットデザインの普及に伴い
あのような事例が起こりやすくなってきます。
 
ましてやWEB業界は今までそのような模倣(というかパクリ)や、
素人仕事で高額の報酬をむしり取る、ようなことが野放しにされてきました。
 
このブログを読まれた方は、確かな技術を持ち、
仕事にプライドを持ってやっているデザイン事務所を選んでください。
 
勿論、当事務所もその一端であることを自負しています。
 
ここまでお読みいただきありがとうございました。
また次回の更新でお会いしましょう。
 
ひろたか