美しいサイトデザインは売れるサイトデザインと両立できないのか

【WEBデザイン】美しいサイトデザインと売れるサイトデザインは両立できないのか?

名古屋市西区のWEB/ホームページ製作会社[Aki Web Design]です。
今日はWEBサイトのデザインについてです。抽象的な考え方の話になります。
 

 

美しいサイトデザインと売れるサイトデザインは同じである

 
まず結論から書きます。美しいサイトデザインは売れるサイトデザインと両立できます。
 
美しいサイトデザインと売れるサイトデザインは両立できないのか
 
むしろ「本当の意味で美しいサイトデザイン」こそ「一番売れるサイトデザイン」です。
※サイトにおける「美しい」の捉え方は最終部分に記述します。
 
「売れるサイトデザイン」は「売るための要素」を画面内に的確に配置することで生まれます。
 
サイトに訪れた人がモノを買うという行動を起こす要因は、扱うモノの内容によって異なりますが、必ず「要素」に分解することが出来ます。
 
プラスの要素、マイナスの要素を積み重ね、(扱っているモノ、訪れた人の購入動機や購入の本気度によって数値は異なるが)要素の合計が一定の基準まで達した時「売れた」という結果が生じます。
 
そのため(アクセスがないのは論外ですが)人が閲覧しているのに売れない(売れる場合も同じ)という結果には必ず原因があり、その原因を突き詰めることで「要素」が見えてきます。
 
その「要素」を「美しく」サイト内に配置することで、「美しくて売れるサイト」を作ることができるのです。
 

美しいサイトデザインでは売れないという誤解

 
本日のお話を書くきっかけですが、少し前に売り上げを伸ばしているECサイトの運営者とお話する機会がありました。
 
そのECサイトはお世辞にも美しいとは言い難く、雰囲気もどこか昔の雰囲気で、聞けば5年はデザインを変更していないようです。
しかし5年間順調に売り上げを伸ばし続けているので分かってはいるが変えられない、といった状況でした。
 
おそらく現在のサイトに落ち着くまで試行錯誤を繰り返し、売るための要素を探し続けてきたのでしょう。サイトには様々な「要素」が乱立し苦労の後が見て取れます。
 
その試行錯誤の期間に何度もサイトデザインを変更し、美しい(と考えている)物もたくさん作ったそうです。
しかし結果として今の形になったため、美しいサイトデザインではモノを売ることができない、と思われていました。
 
同様の話はECサイトを運営された方には、よくある話かもしれません。事実、私も売るためにサイトのデザインを犠牲にするのは仕方ないこと、という話をチラホラ耳にします。
 

要素が網羅されてこそ美しい

 
こちら(WEB製作事務所の選定で迷っている方へ)にも書きましたが、サイトには必ず製作の目的があり「人に見ていただく」という部分は共通しています。
 
その「見てもらう」という部分に主眼が当たり、求めたい結果を得るための要素が網羅されていてこそ「美しいサイトデザイン」であるといえます。
 
建築でよく使われる言葉に「形態は機能に従う(Form Follows Function)」というものがあります。ルイス・サリヴァンという建築家が最初に使い、バウハウスの合言葉にもなったと言われています。
 
美しいサイトデザインは売れるサイトデザインと両立できないのか
 
機能的な形態でないものは美しくないということです。
 
例えば身近なものでハサミを作るとき、どれだけかっこよかろうと、物が切れなければそれはハサミではありませんよね。結果そのかっこよく見えるものはハサミとしては美しくないのです。
 

WEBデザイナー/コンサルタントが本来やるべきこと

 
本当の意味で美しいサイトを作るためには、
 
①ただしく必要な要素を分析する
②その必要な要素の配置方法を考える
 
この2点を徹底することです。
 
ECサイトでモノを売ることが目的なのであれば、①にはマーケティングや商品の知見が必要です。既存のサイトがあるのであれば、要素を分解してABテストを実施し続ける必要もあるでしょう。
 
②の要素の配置方法を考えるには、流行や普遍的なデザイン学に関する知見、さらにはそのサイトのユーザーとなる層の求めるものを見通す視野も必要です。
 
そして、共通して、それらの内容を論理的に解説できることが必要です。
 
先の売り上げが伸びているが美しくないと考えられていたECサイトでは、①が足りないために本当に必要な要素が把握出来ず、②が足りないため変更方法が分からない、といった状況でした。
 
①,②が十分に足り、必要な要素が正しく配置された「美しいサイト」になれば売り上げもより向上するはずです。
 
WEBデザイナー/コンサルタントは、そのための施策を提案/実行できるように研鑽を積むことが必要で、そのためにこそ存在します。
 
(件の運営者はそのようなタイプではありませんが)是非、売れればいい、と考えている運営者にこそ「サイトの美しさ」について真剣に考えていただき、WEB製作会社にはそのような目で頼っていただければ幸いです。
 
今日はここまでです。また次の更新でお会いしましょう。
 
ひろたか